ゼミレポート試案

 イラクへの「民主主義」の導入を図ったアメリカのイラク戦争、それが民主主義の形骸化を指し示す一つの兆候となっていることは事実だろう。民主主義が形骸化した現代社会の中で、その価値は未だに存在するのだろうか。そして、真の意味での民主主義とはなんだろうか。
 それを思考するため、あえて、民主的なものとそうでないものとの二項対立を組み立て、そこにある前提を掘り崩しながら、真の民主主義について考えていきたい。そして、この手法を取る過程において、脱構築に対して一定の批判を加えていきたい。

<メインアイデア
脱構築も、結局は二項対立の助けとなるだけで、新たなる第3項を提示するなりして、弊害のある2項対立を壊すことはできない。そこが自分の主な批判点としたい。つまり、近代の持つ2項対立的要素の脱構築を掲げ、ポストモダニズムの先頭を走るデリダ主義者たちに対し、近代の「弊害」を大きくする「近代主義者」という「汚名」を着せ、批判することである。