Simplicity&Complexity

物事を「複雑」に捉えるとはどういうことか?それはありのままの現象をそのまま著すことだといってもいいと思われます。木の葉が落ちる速さを比較分析するのに、質量とそれにかかる重力の関係だけで分析しても、誤った答えがでることは当然でしょう。木の葉の形状・風の流れ・空気の密度・そのときの天気など、「質量のあるものが落ちる」というものに単純化した原則では、現実を分析はできないわけであります。

このことは、ある程度他の事にも言えるのではないかと思われます。

例えば、ケネス・ウォルツが主張する、国際政治においては「軍事力がすべてを規定する」的な理論です。まだ、国際政治については初学者であり、このことに反する例など挙げられるものではありませんが、これは正しいのでしょうか?これを講義した教授と同じく「ワタクシにはその他多くのものを捨て去った感が否めない」としかいえません。国際政治の一面として、そう捉えることは間違っていないと考えますが、その一面以外の現実を切り捨てていると思われるのが、疑念の元であります。その一面が、現実の7割を占めれば、雑多な残り3割を分析せずに、それは正しい論理となるのでしょうか?

つまるところ、自分の分析姿勢になるのですが、どんな小さなことであれ、それが意味を持つと考えられる限り分析対象にし、物事を単純化された法則・理論で見るのではなく、物事を「複雑」で雑多なまま捉えていきたいと思うわけであります。

それがために、要求される論理力は大きいものでありますが、・・・。まぁ、がんばります。